相続した土地を5年以内に売却する

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相続で引き継いだ土地を売却する際、節税の視点に立てば、5年以上保有したほうが有利になるケースと3年前後の保有で売却したほうがよいケースの2つがあります。

各種特例の内容を見比べながら、相続した土地の適切な売却タイミングについて考えていきましょう。

相続した土地の「5年」に注意すべき理由

売却時の税率が変わる

相続した土地を売る際には、被相続人がその土地を所有した日からの現在までの期間が「5年以下」か「5年を超えるか」で税率が大きく変わります。

5年以下で売却した場合の税率は(短期譲渡所得)、所得税と住民税などを合わせておよそ39.63%。一方で5年を超えて売却した場合の税率は(長期譲渡所得)、約20.315%。譲渡益は同じだったとしても、土地の所有期間により手取りに大きな差が生じます。

なお、所有期間の判定は、その土地を売却した日ではなく、その土地を売却した年の1月1日時点で行われる点に注意が必要です。

3年以内の特例が使えない

節税を前提として相続した土地の売却時期を考える際には、「5年」という基準に加えて、「3年前後」という別の基準にも目を向けておく必要があります。

相続から3年前後に利用できる制度は、「相続財産を譲渡した場合の取得費の特例」と「被相続人の居住用財産(空き家)を売ったときの特例」の2種類。前者は相続税の一部を取得費に一定額を上乗せできる制度で、後者は被相続人が済んでいた空き家など一定条件を満たした場合に最大3000万円の控除が受けられる制度です。

取得費加算の特例が適用される期間は相続開始から約3年10ヶ月で、空き家の特例が適用される期間は相続開始から3年を経過する年の12月31日まで。節税を考えて「5年」の所有を待つよりも、相続した物件の状況によっては、相続から3年前後までにこれらの特例を利用したほうが高い節税効果を得られる場合もある点にも注意が必要です。事前に売却シミュレーションを立て、適切なタイミングでの売却を検討するようおすすめします。

相続した土地の所有期間の計算方法

冒頭で説明した「5年基準」で節税を考える場合、「いつまで所有すれば5年と認定されるのか」という点にも注意が必要です。

まず、5年基準の起算日は、被相続人がその土地を最初に取得した日になります。相続が発生した日が起算日になるわけではない点にご注意ください。

また、5年基準の判定日は、その土地を売却した年の1月1日。以下、判定期間の具体例を見てみましょう。

判定期間をイメージしやすい具体例

例えば、被相続人が2015年6月に土地を購入し、2022年9月に亡くなって相続が発生。相続人がその土地を2024年7月に売却したケースを考えてみましょう。

所有期間の判定は2024年1月1日時点で行われるため、2015年6月の取得から既に8年以上経過している扱いになります。相続人にとっては相続から2年ほどしかたっていなくても、このケースでは長期譲渡所得として課税されることとなります。

また、例えば、被相続人が2015年6月に購入し、2020年9月になくなって相続が発生し、その直後に相続人が土地を売却したケースも考えてみましょう。

この場合、実質的な土地の所有期間は5年3ヶ月となりますが、「5年基準」の判定日は、土地を売却した年の1月1日までさかのぼります。そのため、判定上は4年6ヶ月しか所有していない形となり、長期譲渡所得の税率は適用されません。

徹底比較!3年特例と5年ルール

相続した土地を売るときは、「相続からおおむね3年前後までに売ることで使える特例」と「所有期間5年超の長期譲渡所得の税率を適用するメリット」を比較する必要があります。

相続税の一部を取得費に加算できる制度と、一定の条件を満たす空き家で最大3,000万円の控除を受けられる制度は、相続開始から3年前後までの売却が条件。一方で、被相続人が土地を取得した日から所有期間が5年を超えた場合、売却益は長期譲渡所得の扱いとなるため、5年未満での売却に比べると節税効果が高くなります。

3年特例と5年ルールは併用できる場合も

被相続人が長く所有していた土地であれば、相続が発生してすぐに長期譲渡所得の扱いになる可能性があります。加えて、相続から3年以内に売却すれば、相続税の取得費加算や空き家の3000万円控除などの特例の対象になる可能性もあります。つまり、条件を満たせば両方の節税対策を併用できる可能性がある、ということです。

なお、3年基準の特例適用条件はやや複雑です。条件に該当しそうな方は、まずは税理士等の専門家へ相談し、5年基準と3年基準の併用が可能かどうかを確認しておくとよいでしょう。

3年以内に売却すると使える主な特例

先に説明したとおり、相続からおおむね3年前後までに売却する場合は、まず取得費加算の特例を検討できます。相続税の一部を取得費に上乗せできる制度で、譲渡益そのものを抑えられる制度です。

また、被相続人の居住用財産(空き家)を一定の条件で売却したときには、譲渡益から最大3,000万円(相続人の人数などにより一部2,000万円)を控除できる特例も用意されています。建築時期や耐震基準、相続からの経過年数など要件が細かく決められているため、自分のケースが当てはまるかどうかを事前にチェックしておくことが必要です。

これらは期限を過ぎると利用できない制度なので、「売るかどうか迷っている間に期限切れ」という状況にならないよう、早めに情報収集しておくよう強く推奨します。

長期譲渡・短期譲渡の税率差も踏まえて検討

譲渡益が大きくなればなるほど、長期譲渡所得と短期譲渡所得における税負担の差額も大きくなります。そのため、条件が該当するならば3年基準の特例を使ったほうが税負担は軽くなる可能性もあるため、どの制度を利用すべきか、事前にシミュレーションしておくことが重要です。

3年基準の特例の要件を満たせない場合には、5年基準の長期譲渡所得の税率適用を目指す考え方が基本。「5年」という期間の判定日に注意し、税率差による節税効果を狙いましょう。

なお、将来の地価上昇が見込まれる土地を相続した場合には、地価下落リスクより税率面のメリットを重視して5年基準を狙ったほうがよい場合もあります。逆に、人口減少等で地価下落の懸念がある土地の場合、3年前後までの売却がプラスに働く可能性もあります。

相続から5年以上経過している場合

相続から5年以上たってしまった土地の場合、相続後に自分たちのマイホームとして住んでいるか、または賃貸に出しているかなど、利用状況によって検討できる特例の見方が変わってきます。以下、代表的なパターンを押さえておきましょう。

自宅として住んでいればマイホーム特例の検討を

相続した土地の上にある家に自分や家族が住み、マイホームとして使っている場合は、「マイホームを売ったときの特例」の対象となる可能性があります。一定の条件を満たせば、譲渡益から最大3,000万円を差し引ける制度です。もちろん相続から5年以上たっていても検討の余地があります。

この制度の適用には、「実際に居住していること」「持ち家であること」などの要件が関わるため、売却前に自宅の利用状況や名義の状態を整理しておくようにしましょう。

賃貸利用なら長期譲渡としてシンプルに考える

相続した土地・建物を賃貸物件として貸していた場合は、自宅扱いではないため、マイホーム特例の優遇は基本的に使えません。そのため、売却に際して節税を狙うならば、シンプルに長期譲渡所得の税率を前提として試算する形となります。

家賃収入による利回りと売却による現金化を比較し、継続保有か売却かをよく検討してみましょう。

編集チームより
せっかく売却をするなら
「高く売る」ためのコツも知りましょう

相続税の納税や固定資産税、管理の手間、将来的な共有トラブル…。「売る」という選択肢は、決して後ろ向きではなく、むしろ賢明な判断なのです。

とはいえ、ただ売るだけではもったいないですよね。せっかく売却するなら「できるだけ高く」「どれだけ納得感をもって」売れるかが重要です。当メディアでは「土地を高く売るためのコツ」をわかりやすくまとめています。気になる方はぜひチェックしてみてください。

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